それでも前を向いて
最近見知らぬ街に降りることが多いなとふと思った。
いつからか意図的に知らない世界に飛び込むのが癖で、色んなバイトもやったし、そのせいで危ない目にも多少はあったけど結果的にはいい方向に進んでいるような気はする。
まさに「3歩進んで2歩下がる」だ。
私の大学からの友達は、私のスピードとは比べ物にならないぐらい夢に向かって歩いて、いや、走っていた。
そんな彼女に向けて、厚かましくもあるけれど文章を書こうと思うよ
「かならず生きていけるわ」
※ネタバレ有 ※中の人は浅美ちゃん好きマンなので悪しからず
もう一度家族が欲しい
家族のために、家族をやりなおしたい
家族を知らないから、家族が欲しい
本当の家族にちょっとだけ素直になるために、素直になれる家族が欲しい
目的は同じだったとしても、きっかけはバラバラだった。でも、ようやく形になろうとしていたのに、またバラバラにした意味ってなんなんだろう(意図的にバラバラにはなろうとしていたけれど)
人はみんな脆さを抱えていて、無意識だけど自覚しているものだと思う。みんな苦手なものもあるし、嫌いなものもある。でもそれって外的要因、人に強制されたり、なにか人の影響を受けて自覚しているのではなかろうか。お母さんが苦手なのもお母さんに嫌なことをされたから。刃物、ハサミが嫌なのも、きっとね
「食べなきゃって思っているってことでしょ?」
みんな弱さは見たくないから、頑張って克服しようとするんだと思う
でも望月光は、その自覚が出来ていなかった。
苦手なものは大好きなものだったから。
ちゃんと友達もいるし、学校も通ってるし、
でも彼女にはたった1人の家族が居なくて。
居ないだけだと思ってたし、お母さんもきっと戻れない事情はあるにしても...って思ってたはず。私だって思ってた。
でも若いって怖いなって、良かれと思って来た柚の彼氏がグサグサと光の心にナイフを刺していく。
ここの描写って、後の交通事故の伏線なのかなって勝手に思ったり。ベトナムの役者君も良かれと思って写真を撮り、旅行行こう!って流れになったわけだから。(旅行行こうの発言元ははっきり覚えてないから違ったらごめんなさい)
生きている意味ないなら死んじゃえば?
嫌な予感はしたけれど、当たってしまった。
きっと腕を切って死んでしまったんだろうな。
お母さん―ゆみこさんも追いかけようとしたけれど死にきれなかった。お母さんが頑張っている理由は光ちゃんだったからね。気持ちはすごい分かるけど分かるけどっ
それでも、それでも前を向いて生きていこうとしたけれど嫌なことは続くもので
どんどん風船が膨らんでいって、私の心は「いやだいやだ」と静かに叫んでいた
でもやっぱり、
冒頭でも言ったけど、なんでみんな死んじゃったんだよう!!
中村さんなんて、あんた、あんたぁ!
同じ死に方するなよ...
でも光ちゃんのお母さんは内心やっと娘のところに行けるって思ってたかも。死に際のどこか安堵した表情はいい意味でゾッとした
天国では2人で一緒に住めたらいいなあなんてね
ここに出てくる登場人物は、光以外は何かとトゲのある人物が多い。でもそれって誰かの人生そのものなのかな。優しい登場人物だけじゃない。でもそれでも生きていかなきゃ行けない。
光は誰よりも1番丁寧に心情描写というか、その人が生きていた背景が分かるキャラクターだった。だからめちゃくちゃ感情移入しちゃったし、光がああなってしまったシーンは正直うるうるした(恥ずかしくて本人には言ってません。)
家族の物語のように思えて、親子の物語なんじゃないかと私は感じた。
浅美凜咲って女優は確かにそこにいた。
私も、一生懸命生きなきゃなあ。